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作業分解構成図(WBS)の引き方を間違えた失敗例

更新日:2022年5月13日

最終的におしりが合っていれば失敗とは言えないのかもしれませんが、作業工程が乱高下してしまいエンジニアが激務になってしまったりすることを考えればある意味、失敗と言えるかもしれません。



【失敗例】ざっくりしすぎたWBSが招いた失敗


要件定義が完了し作業内容の洗い出しも完了した後に作成されたWBSに沿って開発がスタートしました。


詳細まで作りこまずに要所で修正するやり方を取っていたのですがスタートしてすぐに工程通り進まなくなってきました。


会議で洗い出しをするのですが明確な理由までたどり着けず、いたずらに時間が過ぎてしまうことになりました。



リリース日が修正修正になってしまい上司から確実なリリース日を求められてしまい、開発会社と協議をするのですが実態と修正案があまりにも合わず、最終的にリリース日未定で上司会議に出すしかなくなってしまいました。



【失敗の理由】正しいWBSの作り方


作業分解構造図の作成には少しコツがあります。ざっくりした工程を作ってしまうと後々の開発で想定通りに運ばなくなってしまう恐れがあります。


そもそもWBSは案件の全作業を明確化しそれぞれの作業を詳細に管理していくためのものですからしっかりと作り込む必要があります。


システム開発において未知数の因子が出ることは当たり前です。

未知数ですから当然ながら問題を解決する正確な日数など出るはずもありません。


しかしながら細分化することである程度の予想値を出すことはできます。


こうした細分化された作業をまとめることで全体像を見出す意味を持っているのがWBSです。



また正確なWBSを作ることで複数で展開しているプロジェクトに対して全メンバーの認識共有をすることが出来ますからより正確な進行状況を把握することが出来ます。


WBS作成の注意点


工程を管理する上で大変に役に立つWBSですが作成においていくつか注意すべき点もあります。それを書き出してみました。


【1】構築するシステムの仕様がきちっと固まっていること

【2】調査が必要な箇所ほど作業内容を細分化し絞り込みをすること


1:構築するシステムの仕様が確定していなければやるべき作業も確定しませんから、当然のことではあります。

アジャイル開発だからというのは危険な考えです。たとえアジャイル開発であってもしっかりと仕様は確定していなければ失敗開発になってしまう恐れがあります。


WBS作成前にまず仕様が本決まりしていることが重要です。


2:100%最初から全工程がわかっている開発などまずありません。特に昨今はプログラム開発が複雑化してきていますから1人のエンジニアに要求される知識レベルが高度化しています。


開発において調査が必要なことが多くなってきているため、実現性における調査時間は長くなりがちになっています。


そこで調査が必要な箇所をできるだけ絞り込む必要があります。

全体で調査とすれば日数は長くなりますが、この箇所の調査となれば特定箇所のみを調査するだけで問題はクリアできますから調査時間は短くなりますし、調査時間の予測も楽になります。


作業の構成化


作業内容が確定し明確化できたら次に行うのが構成決めになります。


例えばA、B、Cの作業があるとします。

AとCはそのまま開発に着手することが出来ますが、BはAが構築できていなければ作業に着手できません。


このような場合、WBSでA,B,Cを並列にすることはできません。


当然ながらまずAの作業が優先されます。次にBの作業に取り掛かります。CはAと同時進行で着手します。


ちなみにA、B、Cの作業ですがタスク量は1人で計算します。これも大事なことです。

タスク割は1人1タスク(A,B,C等)にすることで管理が容易になるだけではなく全体的な効率も上がってきます。


不思議なことですが責任感があると効率は上がるのがこれまでの経験則です。


次にクリティカルパスを決定します。


クリティカルパスとはものすごく簡単に言えば、絶対に遅れてはいけない作業のことで、遅れてしまうと構築全体が遅れることを意味します。


例を参考にするのであれば、AおよびBの作業がクリティカルパスとなります。


Aが完了しないとBに着手できないということはこの2つが遅れてしまうと構築全体が遅れてしまうからです。


構築全体に大きな影響を与える作業内容をあらかじめ把握しておく必要があります。


WBSを作成する際にはクリティカルパスを把握することが必須となってきます。

クリティカルパスは大きな作業経路ということではありません。小さくてもクリティカルパスになることがあります。


それだけにクリティカルパスを正確に把握するのはとても難しい作業です。

しかし、把握できれば工数を少なくすることにつながりますから時間をかけてもしっかりと落とし込む必要があると考えます。



ちなみに弊社では


WBSの作成にはエンジニアとコミュニケーションをしっかりとる必要があります。


ざっくりと作ってしまうと後で自分たちの首を絞めてしまうことにもなりますし、エンジニアの作業に大きな影響を与えてしまいます。


結果として工期が延長してしまうことにつながるだけではなく発注者さんとの関係値も悪くなってしまいます。


WBSはフォーマットがあれば作成時間を短くすることが出来ます。

一から作るとまず抜けがでてしまい結果的に見落としによるトラブルが発生します。


様々な作業で作ってきたWBSを基にクリティカルパスを見つけ出す作業は時間がかかりますが大事な作業としておろそかにせず、何度も見直しながら最終的なWBSに仕上げています。


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